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移動平均線
移動平均は、あらゆるテクニカル指標のなかで最も有効で幅広く用いられてるものの一つです。トレンド分析をする上で、トレンドラインを用いた分析方法は主観的で人によってまちまちであるため、変化に対する見極めがなかなか難しいですが、この点を補うために、広く活用されているのが「移動平均線」です。これは、ジグザグに変動する足取りを滑らかに表すことで、本来の時系列の変動特性を見やすくするための方法です。
大まかな判断方法としては、上昇トレンドなら移動平均を相場が割らなければ上げ基調は継続し、下降トレンドなら移動平均を相場が上回らなければ下げ基調が継続していると考えます。また、移動平均の設定が最適であれば、以下のようなことが言えます。
①基調が非常に強い(上昇・下降の角度が大きい)場合、相場は上昇場面では中期線で支えられ、下降場面でも中期線で支えられる。
②一度基調転換をすると、反対勢力の攻勢が一時的に強まって中期線を突破しても長期線で支えられる。
注)移動平均線を実際の相場が上回る、下回るという場合、始値や特にヒゲ線が一時的にハミ出しても関係はない。これは計算方法が終値ベースであるため、始値、高値、安値は念願にないことによる。つまり、終値さえハミ出さなければ問題にしなくて良い。
MACD(移動平均収束発散法)
MACDは米国のシグナラート・コーポレーション社が考案したもので、移動平均・収束・拡散トレーディング手法(Moving Average Convergence/Divergence Trading Method)のことです。
MACDの見方は、早く動く実線(MACD)が遅い方の点線(シグナル)を下方から上に抜いた時を買いサイン、逆に、上方から下に抜けば売りサインとなります。トレンドの面では、MACDにトレンド・ラインを引いて、これをフォローする方法もあります。
また、ゼロの目盛り線がと交差するか否かもポイントになります。つまり、MACDがシグナルを上抜いて買いサインが出た後、2本の線がゼロ・ラインを上回れば上昇は本物と見なし、逆の場合は本格的な下げ基調と見なします。さらに、相場がかなりの水準まで上げた後、もしくは下げた後に、2本の線が相場との「逆行現象」を見せた場合は、他のオシレーター同様に天井や底を暗示します。
相対力指数(RSI)
相対指数(RSI)とは、現在の相場が実際にどのくらいで強気、もしくは弱気なのかその度合いを数値で示し、相場の天井に近い水準で、一早く売買タイミングをつかむためのものです。
RSIの特徴と見方
①70%以上になれば高値警戒感が台頭し相場は天井圏に、逆に30%以下になれば突っ込み売り警戒感が台頭し、相場は底値圏に突入するとされている。
②80%以上になると買い過剰で相場反落の、逆に20%以下になると売り過剰で相場反発の公算が大とされている。
なお、70%以上で売り、30%以下で買う方法はいつでも通用するものではないので注意が必要です。例えば、相場が中期的に上昇トレンドにある場合は、70%以上の水準から50%あたりまで下げてきたときが押し目買いのポイントになります。30%以下にはなかなか下げません。もし30%に下げるようなら、上昇基調が崩れて下降相場に入っている可能性が高くなるので注意が必要です。逆に、中期的な下降トレンドにあるときは、50%前後の水準が戻り売りのポイントとなるケースが多いです。
このようにRSIは決定的なボーダーラインといったものではなく、あくまでも相対的なものであって、絶対的なものではありません。
ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドとは、通常の移動平均線の上下に、一定割合で加減させた平行線の帯(バンド)をつけた分析法です。移動平均線は、通常、一定期間の終値を平均したものでありますが、言い換えれば、その期間の市場参加者の「平均取引コスト」に近い価格と言えます。ですから、実際の値段(ローソク足)がこの平均コスト(移動平均線)より上に位置している期間は賢い方主導であり、下に位置してる期間は売り主導であると考えられます。そして、値段が移動平均線から離れていくことによって買い(売り)の値洗い利益が膨らむと、利食いの注文により、一定以上は乗離しづらくなるという特徴があります。
このようなことから、乗離限度を一定の割合で設定し、上限線・下限線を用いて相場の強弱度合いを判断する方法が考案されたのがボリンジャーバンドです。
(1)ボリンジャーバンドの書き方
最初に移動平均線の設定期間を定め、その移動平均の期間に対する終値の標準偏差(σ)を求めます。ボリンジャーバンドは移動平均-3σ~+3σで構成され、標準偏差と価格分布との関係は表のようになります。
これらは、過去の価格データが正規分布をしていることを簡易的な前提条件としているが、現実の価格データは必ずしもそうではない。つまり、厳格には相場変動範囲の大まかな分布を表します。
(2)ボリンジャーバンドの特徴と見方
ボリンジャーバンドは、現在の価格がどのレンジにあるのかで相場の強弱感を判断できるます。従って、実際の相場が移動平均線の上にあるか下にあるかによって、売りから入るのか買いから入るのか判断つくと同時に、どの程度の価格まで上がるのか下がるのか目安を付けることが可能です。主な見方は以下の通りです。
①上昇中の移動平均線より値段が上に位置している上昇トレンド期は、上限線が上値抵抗線、移動平均線が支持線として作用する。
②下降中の移動平均線より値段が下に位置している下降トレンド期は、移動平均線が上値抵抗線、下限線が支持線として作用する。
③価格が支持線または抵抗線を、下から上へ抜けた時が買い、上から下へ抜けた時が売りの仕掛け時となる。
ストキャスティクス
ストキャスティクスとは、買われ過ぎ、売られ過ぎを読み取り、さらに%Kと%Dという2本の線の相関関係から売買のポイントを見つけ出す手法です。計算を行う場合、期間のとり方によって結果が異なりますが、一般的には、9日間の価格推移を基本とします。
ストキャスティクスの見方
①売買の目安とする時の基本は、Dラインの70%以上、30%以下に注目する。特に85%以上に位置した場合の売りサインや15%以下となった場合の買いサインの信頼度は高い。
②相場が上昇を続けているのに、Dラインが70%の位置で右下がりのダブル・トップ型となった場合の逆行現象は弱気サイン。逆に、相場が下落し続ける一方、Dラインが30%以下で右上がりのダブルボトム型となれば強気サイン。
③KラインとDラインが①の条件を満たした上で交差した場合も重要。このとき2つのケースが考えられる。つまりKラインが先に方向転換してDラインと交差する場合(図A)と遅行するDラインが方向転換した後にKラインが追いかける格好で交差する場合(図B)がある。この2つのうち、相場の転換につながる確率が高いのは後者の方である。しかし、単純に交差した場合より、②の条件も満たしている場合は信頼度がより高くなる。
パラボリック
パラボリックはRSIの考案者として有名なW・ワイルダーが手がけたトレンド追随型の売買手法です。トレンドが反転したと判断した場合には単純に手舞うのではなく、途転し、これを繰り返すという方法を取ります。
複雑な計算方法とは対照的に見方は非常に簡単です。つまり、SARと日足が交差した時点が途転のポイントとなり、一目瞭然です。
フィボナッチ
フィボナッチとは、13世紀のイタリアの数学者レオナルド・フィボナッチにより発見された数列で、エリオット波動理論の数字の根拠として有名です。波動理論には、パターン(波形)・比率・時間という3つの重要な側面がありますが、このフィボナッチ数はパーセンテージ・リトレイスメント(戻りを比率で計算すること)による目標価格の推測や、タイム・ターゲット(時間的目標)の設定に応用されています。
フィボナッチ比率とリトレイスメント(戻り)
エリオット波動理論によると、1つの完全な波形サイクルは、5つの上昇波と3つの下降波の計8つの波から成り立っており(エリオット波動理論を参照)、さらに2段階細かく分解を進めると、34波と144波に分かれるとされる。これらの数はフィボナッチ数と呼ばれている。しかし、フィボナッチ数列による波動理論の数学的基礎は、波形の説明をするにとどまらず、それぞれの波の大きさに関して、フィボナッチ数から求められたフィボナッチ比率による目標価格の推測が試みられている。概要は次の通りである。
①第2波(下降)は第1波(上昇)の0.382倍か0.618倍である。
②第3波(上昇)は第1波の1.618倍か2.618倍である。
③第4波(下降)は第1波の0.382倍か0.618倍、あるいは第1波と対等である。
④第5波(上昇)は第1波と対等か1.168倍である。まれに延長が生じる。
ただし、単にフィボナッチ比でカウントするのではなく、1波・2波との関係を充分わきまえておかないと、線を読み違えやすいので注意が必要である。
フィボナッチ・タイム・ターゲット
フィボナッチの時間的目標は、重要な頂点や底から先へと数えていくことによって得られます。「天井や底は、重要な転換点から数えてフィボナッチ数の日に起きる」との前提で日足チャートの日数を数えるのです。フィボナッチ数の日とは、すなわち、13日目、21日目、34日目、55日目、89日目という具合です。同様の方法で、週単位、月単位、そして年単位のチャートへの応用が可能である。週単位のチャートであれば、重要な頂点や底を選び、そこからフィボナッチ数の週にターゲットが来ることを待つことになります。
しかし、フィボナッチ数ターゲットはその関係の多様性が問題である。天井から天井、天井から底、底から底、底から天井までいずれにも設定可能だからです。そして、後になってみればその関係は明らかとなるが、今現在のトレンドでどの関係を想定したら良いかが、明らかとは限りません。
図は、8月26日を始点としてフィボナッチ数に当たる日をカウントしたものです。






