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第3章  レートの仕組みを知っておこう  1

為替相場にはどんな種類があるのでしょうか。
第3章では、外国為替相場の種類やその仕組みを説明します。

1 銀行間相場と対顧客相場との関係
~銀行は、対顧客市場で発生したリスクを銀行間市場で回避する

◆ 対顧客市場
 一般消費者が銀行にいってドルを現金で買ったり、トラベラーズ・チェック(T/C)を発行してもらうときは、仲値を中心に計算したレートで手続きされます。
 このように、個人が銀行でドルを買う場合の基準となるのが、電信売相場(TTS=Telegraphic Transfer Selling Rate)です。銀行用語は銀行の立場からつけられたものが多く、電信売相場というのは、銀行がドルを売るレートのことです。
 また、銀行が買うレートの基準を電信買相場(TTB=Telegraphic Transfer Buying Rate)といいます。
 こういったものが対顧客相場なのです。もちろん、現金か、トラベラーズ・チェックかなどで、どういうレートを使うかは変わってきます。

◆ 銀行間市場
 銀行間の取引単位というのは基本的には1本単位(1本は100万という単位を示します)です。個人がそんなにたくさん取引をすることは通常はありません。
 身近な例でいえば、私たちは八百屋で大根を1本買うことはできますが、青果卸売市場で大根を1本だけ買うことはできません。
 繰り返しになりますが、銀行間と対顧客の関係は、卸売と小売の違いです。銀行間取引に一般顧客が参入して1000ドルを買いたいといっても、銀行間取引の邪魔になるだけです。そこで、普通の青果市場と同じように、外国為替市場も卸売市場と小売市場に分かれているわけです。

◆ 銀行間市場と対顧客市場の関係
 では、銀行はどのようにして小売のレート(顧客と取引するレート)の決定を行っているかというと、午前10時頃に銀行間市場で出合っているレートを基準に、その日に受け渡しするレートを決めています。これが仲値(TTM)と呼ばれるものです。
 正確には10時頃に取引されているレートそのものではありません。銀行間で取引されているスポット・レートは2営業日後に受け渡しされるべきレートですから、顧客向けに本日受け渡しするレートに計算し直さなければなりません。つまり、10時頃のレートを基に本日受け渡しの条件に変更したレート(そのときのスポット・レートに2営業日分のスワップ・レートを加減したもの。後述)が仲値です。
 各銀行が独自で決めることになっていますので、銀行によって若干違うこともありますが、インターバンクで出合っているレートが基準になりますので、実際には各銀行が独自で決めてもだいたい似たようなレートになります。
 この仲値に条件の違いによって手数科が上乗せされたり、差し引かれたりして、各種のレートができることになります。電信で取引をすれば時間的には短くてすみ、銀行の立て替え金利も発生しません。これが電信相場(TTSあるいはTTB)です。
 たとえば、銀行に手形を持ち込んだ場合は、顧客に円貨を支払って海外の銀行から外貨を回収するまでに時間がかかりますので、その分の期間の立て替え金利などが乗せられることになります。一覧払手形相場(Acceptance Rate あるいはAt Sight Buying Rate)がこれに当たります。現金相場(Cash Selling Rateあるいは Cash Buying Rate)は、顧客が銀行に現全を持ち込むものです。
 ただし、銀行側はドルを現金でもらっても困ります。現物送金や保管のコストがかかりますし、偽札の可能性もあります。また現金のままだと、金利も生みませんので、その分、顧客へのレートは悪くなります。

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2007年02月22日 10:48に投稿されたエントリーのページです。

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