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第4章 外国為替取引の仕組みと構造を知っておこう-3

3 フォワード・レートはどのように決まるのだろう
  ~基本的に、先渡し相場は銀行間市場で決まる直物相場と金利によって決まる

 先渡し相場はどのように決まるのでしょうか。基本的には銀行間市場で決まる直物相場と金利によります。たとえば、直物ではなく先渡しで決済するということを考えてみましょう。
 A銀行が1ドルを売ります。B銀行がその対価として115円を支払います。つまり、Aが1ドルをBに渡し、BがAに115円を渡すという取引がスポットのベースでなされたとします。2営業日後にそれぞれをお互いに受け渡しする必要があります。これが直物相場です。
 ここで、スポットで2営業日後に交換せず、その受け渡し日を1年後に延長し、1年後にAとBが受け渡しをするということを考えてみます。Aは2営業日後に渡すべきドルを1年間持っていることになり、もらうべき円を1年間Bに託しておくことになります。つまり、Aは、Bからドルを借りて、Bに円を預けているということになります。
 いま、仮にドルには5%の金利がつくとします。いまの1ドルは1年後には1ドル5セントの価値があることになります。一方、円の金利を1%とすると、いまの115円の価値は1年後には116円15銭(115円×1.01=116.15円)の価値があるということになります。1年後に1ドルと115円とを交換したのではバランスがとれません。合理的には1ドル5セントと116円15銭とを交換しなければならないということになります。
 いまの例でいうと、直物で2営業日後に受け渡しする場合は1ドルと115円を交換することになりますが、それが1年後であれば1ドルを受け取るのに(115×1.01)÷(1ドル×1.05)=110円62銭を渡すことになります。1ドルを渡すほうは110円62銭を受け取るわけです(細かくは円金利・ドル金利にも借りるレートと貸すレートがありますから、もっと詳細な計算が必要になってきます)。再度、書きますと、ドル買いの延長をする人は、ドルを貸して円を借りる、逆に、ドル買いの人の取引相手、つまり、ドル売りの延長をする人は、ドルを借りて円を貸す、ということです。
 これが先渡し(フォワード)レートです。一般的に、円金利よりも高い金利の通貨A(割引)の先渡しレートは直物よりも安く、そう、円高になります。これを通貨Aがディスカウントであるといいます。逆に円の金利のほうが高い場合、その通貨Aの先渡しレートは直物レートよりも高く、そう、円安になります。このことを通貨Bはプレミアム(割増)という言い方をします。
 先ほどの例でいうと、ドルはディスカウントで、円はプレミアムということです。

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2007年03月08日 11:04に投稿されたエントリーのページです。

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