今週明けの為替マーケットは、注目のG7声明が円安に言及しなかったことを受けて円売りが先行したが、市場はすでに織り込み済みで円売り一巡後は・・・
「FRB議長・半期議会証言」や「本邦10-12月期GDP」発表を控えて、早くも持ち高調整モードの様相を呈している。
外為市場で投機的な売買動向を見る際の指標となるIMMファンド筋の日本円の持ち高は、最新データとなる02/06時点で128,526枚の売り越しで、01/30時点との比較では44,479枚の減少(34.6%)となっている。(1枚=1,250万円)
つまり、IMMファンド筋は円ショート・カバーを進展させていたことを示しており、同市場における取組高も01/25の346,899枚をピークにして02/06には314,920枚まで減少、この間に2円強のドル安・円高が進展している。
しかし、同取組高は今朝発表された02/09時点ではドル高・円安進展とともに前回ピークを上回る260,552枚まで急増しており、G7終了を待たずして円ショートが構築されていたことを示唆している。 このことは、イベント・ドリブン型の短期プレーヤーが、G7声明が市場原理に基づく円安をダイレクトにけん制することはないとの先読みから円売り仕掛けに動いたと推測することができ、その帰結として短期筋の利食いが早々に持ち込まれたとの解釈ができよう。
また、独エッセンG7声明が、日本経済の持続的な回復に言及し、円安を見込む一方向の取引リスクに警鐘を鳴らしたことも、ポジティブ・サプライズが指摘される日本の10-12月期GDP発表を15日に控えて持ち高調整が促される格好となっている。
海外に行くとなぜか元気(タカ派)になる福井日銀総裁は、G7初日の日程終了後の会見で2月決定会合は「より一層詰めた議論をしたい」と述べ、追加利上げに意欲的との印象を与え、一部メディアによる追加利上げ前のめり報道の火消しにまわる場面もみられた。
1月決定会合後に発表された国内の主要経済指標は、1勝5敗1引き分けで追加利上げを正当化するには至っていないものの、G7終了後の記者会見では「為替を含む金融市場の動きが与える経済・物価への影響を視野に入れながら、金融政策をやっていくことは中央銀行仲間では当然だ」とも述べており、G7内で日本の低金利(継続)を世界経済のリスク要因として懸念する声があったことを想起させている。
折りしも、日本の10-12月期GDP実質成長率は、前期の反動増も手伝って前期比年率+3.8%と強めの数字が予想されている。 また、名目成長率は同+4.3%と予想されており、名実逆転によるデフレ脱却を強く印象付ける内容となりそうだ。
欧米メディアが一斉に日本政府・与党による日銀への圧力を非難したことから、流石に恫喝的な利上げけん制は聞かれていない。
ここで日銀が追加利上げの実績を1度でも示すことができれば、支持率低下に悩まされる安倍政権にとってデフレ脱却と景気回復のメッセージを送ることができよう。
また、次回4月のワシントンG7に向けた政策協調にもなり、仮に追加利上げ後も円安が進展した場合でも市場原理(金利裁定)に基づく円安であれば問題視されることはないだろう。
目先は市場の潜在リスクに注意喚起したG7声明に敬意を表しつつ、外貨押し目買いのタイミングを探る局面と位置付けておきたい。
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