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吉田健一郎――みずほ総合研究所 経済調査部 シニアエコノミスト

 ドル・円相場は円安・ドル高が進み、1月29日には1ドル=122円台をつけた。

昨年末までは米国経済が住宅セクターの悪化が個人消費に波及してさらに悪化していくことで、年明け以降にはFRBが利下げに動くといった見方が根強かったが、ここにきて景気が底堅く推移しているので利下げ観測が後退している。その一方で、以前には早ければ日銀が昨年12月にも追加利上げに動くとの見方が強まった。しかし、物価や消費関連の指標がなかなか上向かず、日銀は12月はおろか年明け1月もできなかったことで、しばらくは利上げに動けないとの見方が強まっている。それにより、以前には日米金利差が縮小していくとの見方が強かったのが、そうした見方が後退していることで、ヘッジファンドの円キャリー取引が再び活発化していることで円安がもたらされているといえる。
 これにより日米金利差はこれから縮小していくとの見方が後退しているが、さらに拡大していくこともなく、しばらくは現状での推移が続きそうだ。米国経済は高原状態が続くとはいえ、FRBの利下げ観測が遠のいただけで、現状では再利上げに動くような状況ではない。他方、日銀もしばらくは追加利上げを実施するのが難しいと思われ、現状での推移が年後半まで続くと予想されるからだ。こうしたなか、市場ではヘッジファンドの円キャリー取引が今後もしばらく続くことや、国内でも個人投資家による外貨預金や外国為替取引によるドル買い圧力が続くことで、一部からは円安がさらに進むといった見方もあるようだ。しかし、確かにそうしたことはこれからもドルの下支え要因になり続けるとはいえ、金利差がさらに拡大していくわけではないため、一段とドル・円相場を押し上げるには力不足だろう。
 こうしたことから、ドル・円相場は年前半には1ドル=120円前後を中心に上限を123円、下限を115円とするレンジ内での動きが続くと予想している。ただ、7月の参院選が終わると政府による圧力が後退することで、順当にいけば日銀は8月ごろには利上げを実施できるのではないか。ドル・円相場はそれを織り込んでそれ以前から弱含んでいくと思われ、10-12月期には115円前後を中心とするレンジ内に水準を切り下げていくと予想している。(2月5日、談)

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2007年02月08日 15:06に投稿されたエントリーのページです。

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