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情報が相場参加者に与える影響について

3月23日
板垣哲史

 一般に相場の参加者にとって、”情報“は先行きの相場の方向性を探る上できわめて重要な役割を担っていることは言うまでもない。しかし、常に”情報”に振り回されて手痛い思いのすることの多い参加者にとっては両刃の剣である。
 そこで今回はいわゆる”情報“について考えてみたい。”情報”には大きく分けて以下の五種類がある。

(A) 公的機関が毎月発表する経済数値や公定歩合の変更
(B) 大手金融調査機関が発表する経済数値の予測値や金利動向
(C) マスメディアの相場動向に関する大型の記事やニュース
(D) 著名アナリストや評論家の相場動向のコメントや執筆記事
(E) 身近の友人、知人の相場見通しに関する意見やアドバイス

(A)については、前月比、前年同月比が判断のポイントになるが、発表時点の為替レートが、前週に発表されている(B)の発表時点からどのぐらい離れているかによって、その時のレートが既に市場にどのくらい織り込まれているかを推定することが重要である。(A)の発表まで(B)の発表後から誰も売買しないことは、通常ありえないからである。
(B)(B)が発表された直後から相場はその予想値の影響を受けるが、さらに数日後に尾ひれのついた噂がしばしば流れることがあり(A)の発表まで乱高下することがあるので注意しなければならない。
(C)新聞紙上に大見出しで、さらに上がる、下がる、と出たときは、相場のトレンドはほぼピークを迎えたと見てよい。通常この場合大口の参加者の仕込みが終わって、彼らが情報操作のためにあおっている可能性が高いからだ。このニュースについていくのは、情報源から一番遠い我々小口投資家だけであり、結局高値、安値を掴まされる筋書きとなる。
(D)これが曲者である。「曲がり屋に向かえ!」という格言があるが、アナリストは前回書いた予想が間違っていても、全く正反対の予想を出すことは心理的に出来ない傾向がある。この事実は今年の春から一ドル100円割れの円高説を唱えてきたほとんどの金融機関所属のアナリストが未だに円高説を唱えていることでも実証される。彼らが痺れを切らして円安説に転換した時が絶好のドル売りのタイミングとなるであろう。こうした予想記事は業界では良く名の知れた著名なアナリストであればあるほど、認知的不協和低減の法則にはまりやすく、自分の予想に合致した情報を大げさに、不一致の情報を過小評価することにより、見通しの客観性を失っていくので、要注意である。幸いアナリストとしてはあまりお声がかからない筆者は書くたびに前回と矛盾する予想を書いている。その為かほとんど予想の執筆依頼が来ないとは皮肉なものだ。
(E)友人・知人と相場の見通しが一致したら、まず相場は反対に行くと思って良い。同じ意見だと喜んだのはつかのま、ずるずると損が膨らみ、高値で切らせられる。この事実に理屈はない。
このように‘情報‘はその入手した時点において、市場がどの程度織り込んでいるかを推定する作業が不可欠である。さらに下がるファクターの‘情報‘を入手したからといって単純に売ると底値をつかまされる危険も多々ある。また相場の同僚や仲間の意見が一致したときは、自らを制御して静観するか、勇気を持って逆張りを敢行すべきである。
大損をする時はたいがい強い間違った相場観に基づく時である。完全に間違ったか否かを確かめるには、(E)の友人・知人の見通しに対する意見を聞いて、多数者が同じ相場観で一致したら、ただちに損切り、ないし倍返しをすべきである。

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2007年03月24日 12:22に投稿されたエントリーのページです。

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