11月22日
板垣哲史
日本の公定歩合の引き上げも当分見送られ、上がった所で0.75%と言うことでは、殆どゼロ金利で10年以上も我慢していた個人投資家の方々も一年半ぶりの109円台が出現したことで、ますます関心が高まっている。そこで今回は、こうした新しい個人投資家の方々へのアドバイスを述べることにしたい。
為替は基本的に小さな数字で買って、より大きな数字で売れば、その差額が利益となるように統一されていることである。そして常に市場での買いレートと売りレートが同時に提示されるツーウェイ・プライス方式を取っているので、銀行間で取引されているレートからかけ離れている可能性はまずないというところが素人に対しても公平さが保たれているので安心して良い。それに自由に取引できる通貨は、世界の主要国の通貨であり、株のように会社が倒産してゼロになるようなことはない。また口座を開いた為替証拠金取引業者は金融庁の登録業者であることを確認すべきである。
利益を上げる方法は、大きく二つの方法がある。短期のトレーディングと長期のトレーディングである。短期のトレーディングは日中(イントラデイ)を含めて過去3日間の為替の動きを参考にして、一日の始まりにその日の高値、安値を想定して売買を頻繁に行い、その鞘を取っていく方法である。レートは上がるか下がるか、動かないかの三つしかない。サイコロ賭博の確率で言えば、それぞれ三分の一である。すなわち儲かる、損する、チャラの数学的確率は33.3%と言うことになる。しかし為替相場は、過去の動きの連続であり、絶えず流れてくる情報を得る分、丁半博打より当たる確率は高いはずである。あとは、損をより少なく、益をより多くトレーディングするように心がければ、良い結果がもたらされるはずである。そのためには、絶えず臨機応変に売り持ちにしたり、すぐさま買い持ちに切り替えたりして、最初の自分の考えにこだわったり、固執したりしては良い結果を生まないことを知らなければならない。すなわち、損を損と考えずに、投資(コスト)と割り切り、「あいつはコロコロと意見を変える節操のない奴だ。」と非難を受けても平然としていなければならない。短期トレーディングの場合は、一日の終わりにはポジションを閉じてスクエアにしたほうが良いだろう。寝ている間にハプニングが起きると対応できないからだ。
これに対して長期のトレーディングは、二国間の経済状況を見ながら、大きな流れの方向性を定め、高金利通貨のオーストラリア・ドル、ニュージーランド・ドル、イギリス・ポンド、アメリカ・ドルを買い持ちにして日々転がしていく作戦を取る。例えば、百万円を証拠金として預け、無理のないところで10万米ドルを1ドル=109円で買い持ちにしたとする。一晩持つと、日米の金利差の分(スワップ益)が一日に付き約1200円(1ドルに付き1銭2厘)は入る。月にすれば3万6千円だ。これを極端なケースで云えば一年間買い持ち続ければ、約43万円の利息相当分(スワップ益)を稼げることになる。もちろん前提条件が付く。それは買い持った10万ドルを一年後に1ドル=109円で売り戻せた場合に限るのだ。従って、どのレベルでドル買いを仕込むかで、明暗が分かれることになるので、ドル買いを仕込むタイミングが全てを決することになる。通常、その目安は、過去一年間のドル円の為替レートの最高値と最安値を調べ、それらのレートを足して二で割った中心レートを算出し、そのレートよりも円高の時に仕込むほうがうまくいく確率が上がると言えよう。ちなみに11月現在の過去一年間の中心レートは、116円65銭である。長期にポジションを持つ時は、スポットレートで即買わず、一晩も二晩も指値をおいて、より円高のレベルで買う方法が良いだろう。今回は分かりやすくドル円の例で示したが、ドルは現在サブプライムローン問題で市場では売り圧力が強くなっているため、実際の買いのタイミングは難しい。現実的に狙うなら、より高金利の通過をターッゲットにしたほうが良いだろう。公定歩合が17.5%のトルコリラが人気があるようだが、変動が激しいのでかなり高いリスクを伴う。今、お勧めなのは、二年後にワールドサッカーの開催地であり、経済が活気を帯びている南アフリカランド(公定歩合10.5%)が面白そうだ。金価格もダイヤモンドも世界一の産出国であり、この国の通貨の価値が急にゼロになることもないだろう。
新規参入者諸君の幸運を祈ります。(注:取引はご自身の判断で実行してください。筆者並びに発行者は結果に対する一切の責任を負いません。)






