外国為替市場ではサブプライム問題を背景としたドル安圧力が一服している。米政府が主にサブプライムローンの借り手を対象とした対策に乗り出したことや、格付け機関による証券化商品の大規模な格下げに伴って大手金融機関が相次いで大幅な損失計上を余儀なくされていたが、中東等からの資金流入もあって資本不足懸念も解消しつつあるためだ。
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そもそも、この問題はサブプライムローンを含む証券化商品に対してリスクの所在や規模が市場参加者の間でわからなくなってしまい、狼狽的な雰囲気が強まって正常な決済ができなくなっていることで流動性危機に発展していったことでもたらされたものだ。ところが、いつまでも値付けができない状態が続くわけがなく、時間を要してもいずれはプライシング機能が回復されてくることで適正なフェアバリューが見出されてくるはずである。現在では少しでもサブプライムローンを組み込んだ商品は、その規模にかかわらずすべて無価値になっている状態だが、いずれそうした異常な状態から脱する時が到来するはずだ。それにより、依然として欧州を含めて危機が再発する懸念がくすぶっているとはいえ、そうした状態は解消されていくだろう。
これまで、FRBはサブプライム問題による流動性懸念に対処するため、直接的な資金供給以外にもFFレートを9月18日に0.5%、10月31日に0.25%、そして足元では12月11日にも0.25%引き下げてきた。これからさらに0.25%ずつ引き下げていくとすれば、市場ではこれから1年以内にあと3~4回もの利下げを織り込んだ状態にある。しかし、サブプライム問題による狼狽的な雰囲気が修正されていくにつれて悲観的な見通しが後退していくことで、利下げ継続観測が遠のいていくのではないか。米国経済は住宅価格が下げ続けているなか、どうしても1~2月ごろは原油高に伴う暖房油市況の高騰が重しになって個人消費が圧迫される可能性が高い。しかし、この時期を過ぎると景気の底堅さが意識されてくることで利下げ観測が遠のいていき、結局利下げはあと1回程度しか行われないと見ている。
こうしたことから、ドル・円相場は米国での利下げ観測の後退から米金利が修正高に向かうことで上昇しやすくなるのではないか。08年1-3月期にはおおむね1ドル=110~115円のレンジで推移した後、年半ば以降になると115~120円にレンジを切り上げていくと予想している。(12月12日、談)






